
犬は バナナを 食べられる?1日 何本まで? 子犬は いつから? 皮を 食べた ときの 対処も 解説
皮をむいた実を少しだけなら、犬はバナナを食べられます。慣れてからの上限は、5 kg の子で 1 日 30〜37 g、バナナ 1/4〜1/3 本ほどです。ただ、いきなり上限まではあげず、初めての日はひと口(1 本の端を少し)から試すのがおすすめです。
朝ごはんにバナナをむいていると、足もとでじっと見上げてくる子もいますよね。同じ果物でもぶどうは絶対NGですが、バナナは少しなら、愛犬と一緒に楽しめます。気をつけたいのは、果物のなかでは高めのカロリーと、うっかり口にしやすい皮です。どちらも、あげる前に確かめておきましょう。
🍌 犬は バナナを 食べられる?
バナナは、犬にとって毒になる食べものとはされていません。
アメリカの動物中毒センター(ASPCA)は、バナナの植物を「犬に毒性なし」に分類しています。りんごのように、種や葉に毒があるという但し書きもありません。別の中毒相談窓口(Pet Poison Helpline)も、ペットと安全に分けられる食べものの一つにバナナを挙げています。
ただ、果物のなかではカロリーが高めです。皮をむいた実は 100 g で 93 kcal と、りんご(53 kcal)の約 1.8 倍あり、その大部分は糖とでんぷんです。カリウムも 100 g に 360 mg と、りんごの 3 倍入っています。
「お腹の調子を整える」「元気のもとになる」といった話もよく見かけますが、犬で確かめられた効果は見つかりませんでした。薬ではなく、おやつとして楽しむ食べものですね。
⚖️ バナナは 1日 何本まで? 毎日 あげていい?
5 kg の子なら、1 日 1/4〜1/3 本が上限です。獣医師の団体は、おやつを「1日に必要なカロリーの10%まで」としています。これを皮をむいたバナナの量に直したのが次の表です(1 本を、皮をむいた実で約 100 g として計算しています)。

3 kg
- バナナ(皮をむいた実)
- 20〜25 g
- 1日の上限
- 1/4 本弱
5 kg
- バナナ(皮をむいた実)
- 30〜37 g
- 1日の上限
- 1/4〜1/3 本
8 kg
- バナナ(皮をむいた実)
- 43〜53 g
- 1日の上限
- 半分弱
10 kg
- バナナ(皮をむいた実)
- 50〜63 g
- 1日の上限
- 半分くらい
15 kg
- バナナ(皮をむいた実)
- 68〜86 g
- 1日の上限
- 2/3 本くらい
20 kg
- バナナ(皮をむいた実)
- 84〜106 g
- 1日の上限
- 1 本弱
30 kg
- バナナ(皮をむいた実)
- 116〜144 g
- 1日の上限
- 1 本〜1 本と 1/3
これはその日のおやつ全部の上限です。ほかのおやつもあげる日は、そのぶんバナナを減らしてください。
本数は、上限を超えない向きに、なじみのある言い方で数えました。大きなバナナは 1 本の実も 100 g より重いので、表より少なめに見ておくと安心です。
思ったより少ないと感じるかもしれませんね。バナナは果物のなかでもカロリーと糖が多く、100 g に糖が約 19 g と、りんご(約 12 g)より多く入っています。そのぶん、少しの量で 1 日のおやつの枠に届いてしまうのです。
上限の中なら、毎日あげてもかまいません。ただ、糖の多い食べものを一度にたくさん食べると、お腹がゆるくなることがあります。上限いっぱいを一度にあげるより、何回かに分けたり、ほかのおやつと日替わりにしたりするのもいいでしょう。
表の幅は、活動量など犬ごとの違いによるものです。シニアや体重が気になる子は、小さいほうの数字に合わせると無理がありません。糖尿病や腎臓病で療法食を食べている子は、あげる前にかかりつけの先生に相談してください。
🐶 子犬や シニアに あげる ときは? 何か 月から いい?
どの年齢でも、あげるのは皮をむいて小さくした実です。
- 皮をむく… いちばん大事なところです。皮に毒はありませんが、かたくて消化しにくく、大きなかけらはお腹に詰まることがあります
- 小さく切るか、つぶす… やわらかい果物でも、大きいまま丸のみするとのどに詰まりかねません。ひと口で食べきれる大きさに切ってあげましょう
- 冷凍するなら小さめに… 凍らせるとひんやりしたおやつになりますが、固くなるぶん詰まりやすくなります。のどに詰まらない大きさに切ってから凍らせてください
- 味はつけない… 砂糖やはちみつはかけず、バナナだけで十分です

子犬は何か月からあげていい?
「生後何か月からバナナをあげていい」という決まりは、獣医学の資料には見当たりません。ネットで答えがばらばらなのは、そのためです。
決まっているのは、子犬のごはんのほうです。子犬は生後 7〜8 週ごろには自分で食べられるようになりますが、成長期は成犬よりカルシウムやたんぱく質を多く必要とし、子犬用のフードはその基準に合わせて作られています。一方、おやつはその基準を満たさなくてよいものなので、足すほどごはんの栄養のつり合いが崩れやすくなります。
なので、離乳が終わって子犬用のごはんをしっかり食べている子なら、つぶしたバナナをひとなめ程度から始めると安心です。体重別の表は成犬の数字なので、子犬にはそのまま当てはまりません。成長期はごはんが主役と考えて、表よりも控えめが目安です。
シニアの子は?
バナナはやわらかいので、歯が弱くなった子にもあげやすい果物です。かむ力や飲み込む力が落ちてきた子には、フォークでつぶして、いつものごはんにのせてもかまいません。量は、表の小さいほうの数字から考えます。
🍰 バナナチップス・ 乾燥バナナ・ バナナケーキは あげていい?
あげるなら、生の実か、それを凍らせたものがいちばんです。

- バナナチップス… 油で揚げたバナナチップスは、同じ重さで生の約 5.6 倍のカロリーがあり、油もたっぷり入っています。あげるのは避けてください
- 乾燥バナナ… 揚げずに干したものでも、水分が抜けて、同じ重さで生の約 3.4 倍のカロリーになります。あげるなら、ほんのひとかけで十分です
- バナナケーキ・マフィン… 砂糖やバター、油を使った人のお菓子なので、犬にはあげないようにしてください
- 犬用に手作りするなら… 砂糖やバターは入れず、焼き上がったケーキも、その日のおやつの上限の中で数えます
🏥 バナナの 皮を 食べてしまったら
皮を丸ごと、または大きなかけらで飲み込んだ、体の小さい子が食べた——このどれかなら、元気に見えてもまず動物病院に電話してください。皮に毒はありませんが、かたくて消化しにくく、大きなものはお腹で詰まることがあります。詰まっているかどうかは、外からは分かりません。
皮を少しかじった、実を食べ過ぎたくらいなら、まずは落ち着いて様子を見てください。皮でお腹をこわしたり、糖の多い実の食べ過ぎで便がゆるくなったりすることがあります。元気と食欲があれば、その日と翌日の便の様子を見てみてください。次のサインが出たら、動物病院に電話してください。
サイン / どう見えるか
- 吐く
- 何度も吐く。水も吐くなら急ぎ
- 食べない・元気がない
- いつもの食事に寄ってこない、ぐったりしている
- お腹を痛がる
- 触られるのを嫌がる、背中を丸める
- 便の様子がおかしい
- 下痢が翌日も続く、または数日出ない
柿も、量と種に気をつければ一緒に楽しめます。

💬 よく ある 質問
何か月からという決まりはありません。離乳が終わって、子犬用のごはんを問題なく食べている子なら、少量からあげられます。初日は、つぶしたバナナをひとなめ程度から始めると安心です。なお、体重別の表は成犬の数字なので、子犬にはそのまま当てはまりません。成長期はごはんが主役なので、表より控えめが目安です。
犬で効くという根拠は見つかりませんでした。バナナの食物繊維は100 gに1.1 gと少なく、獣医学書が軽い便秘の子に足す食物繊維として挙げているのも、サイリウムや小麦ふすま、かぼちゃです。むしろ糖の多い食べものをたくさん食べると、お腹がゆるくなることがあります。下痢をしているときは足さずに、続くようならかかりつけの先生に相談してください。
一度吐いただけで、そのあと元気も食欲もあるなら、バナナはやめて様子を見てみてください。次にあげるときは、小さく切るかつぶして、量も減らすと安心です。何度も吐く、水も吐く、皮を飲み込んだかもしれない、ぐったりしている——このどれかがあれば、動物病院に電話してください。
犬がバナナでアレルギーを起こした報告は、探した範囲では見つかりませんでした。犬の食物アレルギーの原因として多く報告されているのは、牛肉・乳製品・鶏肉・小麦などです。人ではラテックス(ゴム)のアレルギーとバナナの関係が知られていますが、犬での報告は見つかりません。ただ、食物アレルギーはどんな食べものでも起こりえます。初めての日は少しだけにして、かゆみ・下痢・嘔吐が出たら、バナナをやめて動物病院に相談してください。
あげる前に、かかりつけの先生に相談してください。バナナのカリウムは100 gに360 mgで、りんごの3倍あります。犬の腎臓病の国際的な指針(IRIS)はカリウムを減らすようには勧めていませんが、腎臓病の犬のカリウムは、病気の状態や飲んでいる薬によって低くも高くもなりえます。療法食や薬で管理している子ほど、足す前の確認が大切です。
あげる前に、かかりつけの先生に相談してください。バナナは100 gに糖が約19 gと、りんご(約12 g)より多めです。糖尿病の犬は、ごはんを決まった時間に決まった量あげ、おやつも1日のカロリーに数えて管理することが勧められています(アメリカ動物病院協会 AAHA)。
ストルバイト結石を溶かす療法食を食べている間は、あげないでください。獣医学書は、この治療の間はおやつも含めて、ほかの食べものを与えないとしています。ほかの種類の結石や、再発を防ぐ食事を続けている子も、足す前にかかりつけの先生に相談してください。
皮に出る黒い斑点は「シュガースポット」と呼ばれ、熟して甘くなったしるしです(日本バナナ輸入組合)。皮をむいて実がきれいなら、あげても大丈夫です。量は、ふつうのバナナと同じ表の上限で考えます。ただ、実まで黒く溶けたようになっているもの、カビが生えたもの、においが変わったものは、人も犬も食べずに捨ててください。
📚 出典・ 参考
この記事は一般的な情報をまとめたもので、獣医師の診断・治療に代わるものではありません。持病のある子は、あげる前にかかりつけの獣医師に相談してください。
- 文部科学省「日本食品標準成分表」バナナ/生(93 kcal、利用可能炭水化物(単糖当量)19.4 g、食物繊維 1.1 g、カリウム 360 mg、廃棄率 40%:果皮及び果柄)
- 同 バナナ/乾(314 kcal)
- USDA FoodData Central「Snacks, banana chips」(519 kcal、脂質 33.6 g)
- 日本バナナ輸入組合「エネルギー」——1 本(可食部約 100 g)で 93 kcal。八訂でエネルギーの算出方法が変わった
- 日本バナナ輸入組合「FAQ」——皮の黒い斑点はシュガースポットで、熟して甘くなると出てくる
- WSAVA「Calorie Ranges for an Average Healthy Adult Dog in Ideal Body Condition」(体重別の1日の必要カロリー)
- AAHA「2021 Nutrition and Weight Management Guidelines for Dogs and Cats」——おやつとそれ以外は総カロリーの 10% 以下
- WSAVA「Nutritional Assessment Guidelines」(2011)——おやつが総カロリーの 10% 超は栄養リスク要因
- Merck Veterinary Manual「Feeding Practices in Small Animals」——おやつは総カロリーの 10% 未満。成長期の食事
- Merck Veterinary Manual「Nutritional Requirements of Small Animals」——単糖の食べ過ぎは浸透圧性の下痢の原因になりうる。子犬と成犬の必要カロリー・たんぱく質
- Merck Veterinary Manual「Puppy Care」——7〜8 週で自分で食べられる。成長期には子犬用のフード
- AAFCO「Dog Food Nutrient Profiles」——カルシウムは成長期 1.2%・成犬 0.5% 以上。おやつはこの基準の対象外
- ASPCA「Banana」——犬・猫・馬に毒性なし
- Pet Poison Helpline「Fall Pet Friendly Human Foods」——ペットに安全な食べものにバナナ
- AKC「Can Dogs Eat Bananas?」——皮は毒ではないが消化しにくく、詰まることがある。冷凍はのどに詰まらない大きさに
- Merck Veterinary Manual「Gastrointestinal Obstruction in Small Animals」——閉塞のサイン
- Merck Veterinary Manual「Constipation, Obstipation, and Megacolon in Small Animals」——軽い便秘に足す食物繊維(サイリウム・小麦ふすま・かぼちゃ)
- IRIS「Treatment Recommendations for CKD in Dogs」(2026)——食事の柱はリンの制限。カリウムは低いときに補う
- Merck Veterinary Manual「Renal Dysfunction in Dogs and Cats」——カリウムは低くも正常にもやや高くもなりうる。薬を飲む子は定期的に測る
- AAHA「2018 Diabetes Management Guidelines for Dogs and Cats」——決まった時間・量の食事。おやつも1日のカロリーに含める
- Merck Veterinary Manual「Urolithiasis in Dogs」——ストルバイト結石の溶解中は、おやつを含めてほかの食べものを与えない
- Mueller et al.(2016)BMC Veterinary Research——犬の食物アレルギーの原因として多いのは牛肉・乳製品・鶏肉・小麦
- Gromek et al.(2024)Journal of Clinical Medicine——人のラテックス・フルーツ症候群。交差反応の多い果物にバナナ



